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見聞読考録

2017-04-21

オランダのホームセンター

さてそろそろ研究の計画も煮詰まってきたことだし,機材を買い足さなければ。

でも,オランダにホームセンターなんてあるんだろうか。


と思ったら,けっこうあるらしい。


オランダでホームセンターに行こう! - オランダなう


PRAXIS, GAMMA が大きいらしい。

Breur, Hubo, Hornbach というのもあるらしい。


日本でいうダイソー的なのだと Action, Xenos というところがいいらしい。


メモを兼ねて。

この週末に行こう。


見聞読考録 2017/04/21

2017-02-17

TREE - 柿崎順一・作

TREE と聞けば,大多数の人はそのまま「木」を思い浮かべるだろう。


僕は「系統樹」を思い浮かべる。例えば,生物の系譜を示した樹形図である。

あるいは,総説ばかりを掲載した雑誌「TREE: Trends of Ecology and Evolution」か。


そういう意味で,TREE という単語そのものに,僕はとても愛着を持っている。


今日紹介する TREE はそのどれでもない。

世界的なフラワーアーティストの柿崎順一さんによる芸術作品「TREE」である。


先日,琴似のコンカリーニョで開催された札幌国際舞踏フェスティバル 2017 で,フィンランドのダンサー SU-EN さんと柿崎順一さんとの共演作品で公開された。


札幌国際舞踏フェスティバル 2017 - 2017/02/11-02/12

http://sapporo-butoh.com/#firstPage


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残念ながら僕は観に行くことはできなかったが,作品自体は舞踏を引き立てる芸術という位置づけだったのだろうか。

あるいは,芸術と舞踏のコラボレーションとして,見どころの一つだったかもしれない。


いずれにしてもたった 25 分間のお披露目だったらしい。

製作者である世界的なフラワーアティストであるところの柿崎順一さんがそう言っていた。


そう,僕と柿崎さんとは友人と呼べる間柄なのだ。


誇らしいのでもう一度言おう。

僕と柿崎さんとは友人同士である。


ただ,柿崎さんが僕のことをどう思っているかはわからない。

これ以上言うと柿崎さんの気分を害するかもしれないので三度は言わない。


さて,「TREE」である。

ヤマグワの木に赤いチューリップを吊るしたシンプルな作品なのだが,これが札幌の冬によく映え,美しい。

この時期に大量のチューリップを入荷するのもたいへんだったらしい。

赤い服を着たダンサーとの共演もさぞかし見事だったことだろう。


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しかし,公演時間はたった 25 分間だけ。それではもったいない,ということでその後どこかに展示できないかと相談をいただいた。僕にできることならと,いくつか心当たりを当たったものの,ことごとく上手くいかなかったどころか,ある施設のエラいヒトにはこっぴどく叱られてしまった。悲しいかな,結局何の役にも立たなかった。


それでも講演の翌日,北大近くのゲストハウス UNTAPPED HOSTEL にて,柿崎さんの「TREE」の展示を手伝う機会に恵まれた。こんなに楽しそうな話はなかなかない。一も二もなくやらせていただくことに。


そして完成したのがこちらの作品。


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冬に赤いチューリップというだけで目を引く。

裏の病院の人たちも,宿泊の観光客も,物珍しそうに写真を撮っていた。


柿崎さんとしてはこれを雪解けまで展示して,枯れゆく様を観てほしいのだそうだ。

柿崎さんが長年に渡って取り組んでいる「生と死」をテーマにした作品の一環なのだそうだ。


やはり面白い。非常に面白い。僕がいつも相手にしている生態系とも通ずるところがある。

それなのに時々,何を言っているのかわからない。そこがいい。


柿崎さんが発行された作品集「NEW LIFE」もいただいた。

色鮮やかで衝撃的。異様で美しい作品が並ぶ。ひと目で惹きつけられる。


「プラハの死体」

「肉欲」

「泣くために生まれた白痴」

「黒蝶と踊る人」


作品名も異様である。


そんな柿崎さんと連れ立って歩いたすすきのの夜は,なにもかもが新しかった。

20 代の最後を飾るにふさわしい,新しい夜だった。


今作「TREE」は,今も UNTAPPED HOSTEL にて見ることができる。

http://untappedhostel.com/jpn/about.php


興味のある方は,是非。


見聞読考録 2017/02/17

2017-01-12

J.K. Rowling さんの Twitter

かの有名なハリーポッターシリーズの作者,J.K. Rowling さんが,Twitter でカタツムリの殻振り行動を紹介してくださった!なんてこった!


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中学生のときに「ハリーポッターと賢者の石」を読んでドハマリし,これをきっかけに図鑑以外の本を読むようになった。


なんと僕のこれまでの人生の半分も,J.K. Rowling さんにお世話になっているということだ。


現在公開中の映画,Fantastic Beasts and Where to Find Them も非常に良かった。

これからも応援してます。


P.S.

教えてくださった K.I. さん,どうもありがとうございました!


見聞読考録 2017/01/12

2016-12-18

新しい名刺

せっかく早く帰れたので,仕事でも。

意気揚々と取り掛かったは良いものの。


眠い。とてつもなく眠い。

よって,眠くならないことをすることにした。


そして新しい名刺ができあがった。


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こちらが,表。

北海道のカタツムリということで,アイヌの文様を参考にデザインしてあることには,誰も気づくまい。


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そして,裏。

来年度からの所属先であるオランダの大学の情報も入れてある。


次から使おう。


見聞読考録 2016/12/18

2016-12-06

匂いを記述する

韓国に行っていた方からのお土産で,高麗人蔘の入ったキャンディをもらったのだが。。

「高麗人蔘キャンディ」と呼ぶべきこのアメ,味・匂い共になかなかに強烈であった。


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一度舐めれば,食べ終わるまで匂いと味に耐えなければならない。

自分の口の中が,臭い。しばらく臭い。辛い。


あの匂いをなんと形容すれば良いのだろう。

土臭いというか,なんというか。


ある人は,裏庭の畑の匂いがすると言っていた。

またある人は,お寺の匂いがすると言っていた。


匂いの例えは,人それぞれで様々だ。

そこがいい。


そういえば,一昨日まで参加していた種生物学シンポジウムでは,植物に集う送粉者(昆虫や鳥などの花粉を運ぶ生き物)と植物の花との関係についてのシンポジウムが開かれており,そういうことを研究している研究者が多く集まっていた。あまり馴染みのない世界で,非常に面白く,また自然によく通じたナチュラリストが多かったように思う。


そんな自然をよく知る強者たちの,花の匂いの形容たるや,いやもう印象的なんてもんじゃない,もはや衝撃的ですらあった。

面白すぎて吹き出しそうなくらい,なぜみんな笑いもせずに淡々と聞いていられるのか不思議でしょうがなかった。


「この植物の花は子供の靴下の匂いがするんです。大人のではなくて,子供の靴下の匂いであることが重要なんです」


「この花の匂いはまさに糞尿の匂いそのものです」


いやもう感性豊かすぎて,感服した。

僕も今後,真似しようと思う。


とりあえず身の回りのものの匂いを片っ端から嗅いでみるところから始めよう。


見聞読考録 2016/12/05

2016-10-23

樹木,北海道...

北海道に分布する樹木について,いくつか調べたいことがあり,ネット空間を彷徨うことにしたのだが...


樹木,と検索した時点で表示された「樹木希林」の予測変換に目が止まる.

その下には「樹木希林 がん」の予測も.


樹木希林さん,癌なのか.知らなかった.

全身に転移しているということを,樹木希林さん自身が2013年に公表されていた.


テレビを持っていないせいか,世間の事情にとんと疎い生活を何年も送っている.そもそも芸能人がどうだとかスキャンダルがなんだとか,そういうものにまるで関心がないせいで,流行りというものに着いていけたためしがない.有名人だかなんだか知らないが,他人の私生活を喜々として放送しているのにはほとほと嫌気がさしている.そんなものどうだって良いではないか.誰と誰が付き合っているとか,誰と誰が不倫したとか,いったいどうしてあんなものに興味が湧くのだろう.さっぱり理解できない.ほっといてやれよ,迷惑だろう.


というわけで,遅ればせながらとても驚いたのだが,樹木希林さんは個人的に好きな女優さんである.樹木希林さんが出演する作品を一つも知らないで,好きとか嫌いとかいうのもおこがましいかもしれないが,僕にとって樹木希林さんといえば NHK スペシャル「脳と心」のプレゼンターなのである.あれだけで,十分なのである.


幼稚園生から小学生にかけて,僕が定期的に観るテレビ番組といえば,TBS の「どうぶつ奇想天外!」と NHK の「生き物地球紀行」の二つだけだった.毎週月曜日と土曜日の夜 8:00がとても楽しみで,メモ帳と鉛筆を手に居間に正座をして,数分前から今か今かとワクワクしながら待っていた.とおそらく多くの人が幼少期に観たであろう「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」みたいなモノには一切興味関心を示さず,「なんとかレンジャー」とか「なんとかライダー」みたいな戦隊モノに至っては本気で怖がり,それに感化されて大仰なベルトをつけ「必殺!なんとかアタック!」みたいなことを叫びながらおもちゃの剣を振り回し切りつけてくる近所の子供にはいつも泣かされてばかりいた.小学生のとき流行っていた「ドラゴンボール Z」やら,えー,他には例えも思いつかないが,そういうものに至っては,それはもう大のつくほど嫌いであった.いつぞや友人の家で見せられたアニメ(おそらく,劇場版)では,金色の髪を逆立てたそれはそれは強そうなゴクウとベジータが,それでも敵にボッコボコに殴られ蹴られ,岩に叩きつけられただけでなくなんとその岩にめり込んでしまい,苦しそうに叫びながら血を吐いてもなお,何度も何度も果敢に挑みその度にぶっ飛ばされて怪我をするという強烈に痛そうな描写を前に,開始早々から友人宅の柱に隠れ,挙句10分と持たずに泣きべそをかきながら帰宅したことを今でもよく覚えている.「ヒュージョン!ハー!」などと叫びながら,なにやら奇っ怪な動きを繰り返す友人達に退屈し,「こんなことも知らねーのー!」と揶揄されいじめられることなど日常茶飯事だった.


話が逸れた.そう,それから,NHK スペシャルである.上述の「どうぶつ奇想天外!」と「生き物地球紀行」の他に,先の「脳と心」,それから何よりも一番好きだった「生命46億年はるかな旅」のビデオテープ(注釈:DVDが普及する以前の昔に使われていた記録媒体である)を擦り切れるまで観まくった(注釈:ビデオテープというものはDVDと違って耐久性が低く,何度も再生すると摩耗して画質が損なわれてしまう.ちなみにビデオテープというものにはチャプター再生という機能が備わっていないので,観たい場面だけを再生するということもできないのだが,「生命46億年はるかな旅」については僕は,どの場面がどの章のどのくらいの時間帯にあるかを全て把握していた).特に「生命46億年はるかな旅」の第二章,カンブリア紀の大爆発を扱った「進化の不思議な大爆発」は,それこそまともに映る場面がなくなるほど,観て観て観まくった.あとはジブリの「となりのトトロ」くらいか.これでほぼ全てであったと思う.これを小学生いっぱいずっとヘビーローテーションして,僕は育った.


そういうわけで,樹木希林さんはその頃からの僕のヒーローなのである.「どうぶつ奇想天外!」で世界最大の現生爬虫類であるコモドオオトカゲに挑んだ千石正一さん,「脳と心」で目の覚めるような美しいトンボの絵を描いた養老孟司さん,「生命46億年はるかな旅」でオパビニアを手のひらに泳がせた毛利衛さん,膨大な化石の保管庫から歴史的大発見の要になった化石を取り出したハリー・ウィッチントン博士,顕微鏡を覗きながら精密なスケッチを書き上げたコンウェイ・モリス博士に並ぶくらいの,それからネコバスにも並ぶくらいの,僕のヒーローなのである.


久々に調べてみると,すごいものを見つけた.

宝島社の新聞広告である.


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以下,引用.


人は必ず死ぬというのに。

長生きを叶える技術ばかりが進歩して

なんとまあ死ににくい時代になったことでしょう。

死を疎むことなく、死を焦ることもなく。

ひとつひとつの欲を手放して、

身じまいをしていきたいと思うのです。

人は死ねば宇宙の塵芥。せめて美しく輝く塵になりたい。

それが、私の最後の欲なのです。


樹木希林さんはやっぱりすごかった.

今でもあなたは僕のヒーローです.


見聞読考録 2016/10/23

2016-10-20

講演→発表→講演→講演→講演→講演

下記に,今後の予定を一部抜粋。


2016/10/22 講演@啓成高校(札幌市)

2016/11/04 発表@個体群生態学会(札幌市)

2016/11/06 講演@円山動物園(札幌市)

2016/11/07 講演@アポイ岳ジオパークビジターセンター(様似町)

2016/11/11 講演@オホーツクミュージアム(枝幸町)

2016/11/12 講演@美幌博物館(美幌町)


さぁ,怒涛の11月まであとわずか。。


見聞読考録 2016/10/20

2016-07-16

西岡公園のホームページにて

先日の西岡公園での講演&観察会の様子が,西岡公園のホームページで紹介されました。

ありがたや〜。


いきものわくわくビギナーズ〜カタツムリ編終了しました!(2016/07/10 公開)

http://www.sapporo-park.or.jp/nishioka/?p=12755


さて,明日からは南国,マレーシアです。

学会の準備終わってないぞ。ひ〜。


見聞読考録 2016/07/16

2015-03-08

多様性とは何か

今年度,研究費を助成してくれていたとある財団から,簡単な文章の執筆を依頼された.それを書き上げたあとの残りカスをここに貼っておく.


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Ph. D とは、Doctor of Philosophe の略であり、博士号の称号を指す。すなわち「哲学博士」と訳して差し支えないだろう。この言葉は、科学を志す者がいずれ必ず何らかの哲学的な問いに辿り着くことから名付けられたのだと思う。

私はこれまで、様々な野生生物と関わってきた。幼少期にはあらゆる昆虫を採り漁り、趣味として植物をたしなみ、現在はカタツムリを主な対象として研究を行っている。多種多様な野生生物を目の当たりにしてきた私が、生物多様性の諸事に興味を持ったのは、今思えば必然だったのかもしれない。そんな私が最初に辿り着いた哲学的な問いは、多様性とは何か、というものだった。何か、と問うている時点で、科学の問いではない。いわば、多様性の本質を知りたかったのである。

多様性とは可能性のことだ。これが、私の得た答えの一つである。多様性が高い、すなわち均質ではないものがよりたくさん寄り集まっていればいるほど、新しいものが生じやすいということである。これは私たちの社会にもよくあてはまる。革新的な発想は、自由で多様な人々から生まれやすい。それ故、多様性を高め、維持することは概して有益なことであると私は考えている。しかし現実問題として、これをなすことは非常に困難なことである。決して、自分の意見を他者に押し付けてはいけない。他者の意見を敬う寛容さがなくてもいけない。少数派を擁護する仕組みがなければ維持され得ないのだ。

多様性とは、いったいどのようにして生み出され、保持されるものなのだろうか。私は、多様な生物を通して、この普遍的な問いにこれからも挑戦し続けたいと思っている。

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案外時間を食ってしまった.

ああ,学会の準備をしなくては.


見聞読考録 2015/03/08

2015-03-04

アパルトヘイトと差異の承認の政治 ー 亀井伸孝氏による論説

昨今,世間(全世界)を騒がせている,曽野綾子氏による人種差別発言が繰り広げられたのは,2015年2月11日の産経新聞の朝刊でのことだった.


「もう20〜30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった。」

「爾来、私は言っている。「人間は事業も研究も運動も何もかも一緒にやれる。しかし居住だけは別にした方がいい」」

  • 曽野綾子,2015/02/11(産経新聞)

どう読んでも好意的に捉えようがないほど,偏見に満ちた悪質な発言である.弁解の余地などかけらも見当たらない.曽野綾子氏が他に何をなした人かは知らないが,この記事一つで,これぞレイシスト,と呼んで差し支えない最低の人物であると僕は判断した.さらに,これをすんなり掲載してしまう産経新聞の酷さも目に余る.編集者のレベルの低さが透けて見えるようだ.


そんな時代錯誤のレイシスト,曽野綾子氏は,なんでも "第2次安倍内閣における教育提言を行う私的諮問機関(教育再生実行会議 - Wikipedia)" である教育再生実行会議のメンバーであるそうだ.すなわち,安倍晋三氏のアドバイザーと言える.こんなとんでもない愚者が,首相と深く関わっているのだから,嘆かわしいを通り越して呆れるほかない.それも一重に,安倍晋三氏が首相として全くふさわしくない人物だからこういうことになるのだろうが.


曽野綾子、海外メディアからの人種差別コラム批判に「安倍首相のアドバイザーだったことはない」と逃亡するも再び炎上 - BUZZAP,2015/02/17


一方で,そんな呆れ果てるような発言に対する,亀井伸孝氏の論説が素晴らしかった.論理的で,無駄なく,美しい.ただ怒りに任せて書きなぐる,僕の文章とはわけが違う.研究者として社会にも大きく貢献している.亀井伸孝氏が他に何をなした人かは知らないが,この記事一つで,これぞ研究者と呼んで差し支えない人物と思った.


「文化が違うから分ければよい」のか―アパルトヘイトと差異の承認の政治 - 亀井伸孝(文化人類学,アフリカ地域研究),2015/02/25(SYNODOS)


多少小難しい部分もあるかもしれないが,この情報は信用に足る.そういう,文章の書かれ方をしている.


できる限り多くの人に読まれるべきと思ったので,ご紹介.微力ながら.


見聞読考録 2015/03/04